◆年内の好転は困難
大手レアアース企業の業績が大幅に悪化したのみならず、業界内の中小企業も困難な経営を強いられている。大口商品情報を提供する生意社の調査によると、レアアース川上精製・分離企業の過去数ヶ月の稼働率は30%未満に低下しており、川下の永久磁石・発光材料などの企業にも全面的な稼働停止が生じている。
銀河磁体は業績速報の中で、「2012年の営業利益は前年比45.10%減の8908万元となった。本年度の売上高が前年同期より7646万元減少したことがその主因だ。業界の価格設定メカニズムによる影響を受け、当社商品の販売価格はレアアース原材料価格と密接に連動している。2011年にレアアース原材料価格が高騰した際、当社の関連商品の販売価格が大幅に引き上げられた。しかし2012年にはレアアース原材料価格が低下を続け、当社は商品販売価格を引き下げた。商品コストのレアアース原材料価格に対する変化は遅れて生じるため、2012年の業績は2011年と比べて急激に悪化した」と指摘した。
年末(旧暦)が近づくにつれ、多くの加工企業は原材料の備蓄を完了しており、現時点では調達の需要が存在しない。市場の取引は減少し、海外レアアース精製・分離工場の稼働による刺激を受け、レアアース価格が再び低下している。