G20・主要20カ国・地域財務相・中央銀行総裁会議がモスクワで閉幕した。市場で議論となっている通貨戦争に対しては話題を避ける形となったが、日本などが競争性を持つ通貨安政策を取り始めたことにより、世界規模の通貨戦争が起こりつつある。円などの通貨安が中国経済に与える影響が、市場の関心を集めている。
欧米経済が次々と金融緩和政策を採り、さらには日本銀行が「無期限」の緩和策を採ったことにより、通貨安の傾向が日増しに強まっている。
招商銀行シニアアナリストの劉東亮氏は、「現在、東アジア地域の通貨情勢を“通貨戦争”と表現することはできないが、競争性を持った通貨安の状況はすでに表面化している」との見解を示す。