このような不公平の裏側に隠されている環境破壊も、中国人の強い反発を招いている。1つの商品の生産チェーンのうち、4分の3の汚染物が遠い東アジアに残されているにも関わらず、そのうち10分の1の価値しか現地経済に積極的な影響を与えていない。コメンテーターは、「西側諸国は、二酸化炭素の排出を東アジアに移している。最大の利益を獲得しているのは米国だ」と指摘した。
中国南方の地方政府は、さまざまな業界が現地に入居することを歓迎している。例えばハイテク産業である通信設備・携帯電話を製造する華為(ファーウェイ)は、ソフト開発者などの技術者を多く雇用している。これらの従業員は高給取りで、自国で消費を行なっている。華為はまたドイツで受注を獲得し、多くの利益を得た。
バービー人形の代わりに歓迎されている企業には他にも、中国のソフト開発業者、サービス産業、個性化されたサービス業者が含まれる。プラスチック製の人形を生産するのとは異なり、これらの企業は利益を自国に留め、これを資本として投資を継続し、中国の未来の発展を保証することが可能だ。この影響を受け、広東省の最低給与も高騰しており、過去1年間だけで約5分の1増加した。中国南方は大量のバービー人形を生産しなくても、同様の効果を得られるようになったのかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年2月27日