経済産業省は12日、日本が愛知県付近の深海で進めていたメタンハイドレート層からメタンガスを取り出す試験に成功し、世界初の海底メタンハイドレート生産技術を持つ国になったと発表した。日本は2018年に成熟した技術を開発し、大規模な商業化生産を実現する構えだ。
生産試験 水とメタンガスに分解
生産試験は、経済産業省所管の石油天然ガス・金属鉱物資源機構が実施した。同機構は地球深部探査船「ちきゅう」を用い、愛知県渥美半島付近の約1000メートルの海底から330メートル掘り進んだ。メタンハイドレート層に到達後、同探査船はメタンハイドレート中の水分を抽出し圧力を下げることで、水とメタンガスの分解を行い、メタンガスを抽出した。今回の試験には4時間がかかった。同機構は同海域で、約2週間の生産試験を継続し、技術改善に取り組むことになる。