モバイルネットワーク技術は日進月歩の進化を見せており、中国3大通信キャリアはこれを懸念せざるを得ない状況に追い込まれている。全国政治協商会議委員、中国移動(チャイナ・モバイル)董事長の奚国華委員は、チャットアプリ・微信の登場について、「これは時代の進歩、技術の発展であり、誰にも阻むことはできない。一般的な消費者は、割安で便利な商品を好む」と述べた。国際金融報が伝えた。
奚委員は、北京会議センターで開かれた全国政治協商会議経済界グループ討論会の合間に、「中国電気通信市場は現在、3大通信キャリアによる内部競争のみではなく、インターネット企業からの競争に直面している」と指摘した。
中国工業・情報化部(工業・情報化省)のデータによると、2012年末時点で全国ショートメール送信件数が8973億1000万件に達し、前年比の増加率はわずか2.1%のみとなり、2010年の7.1%と2011年の6.2%を大きく下回った。奚委員は、「OTT(オーバー・ザ・トップ。インターネット企業が通信キャリアを追い越し、開放的なインターネットに基づく動画・データサービス事業を発展させること)は電気通信業界の伝統的な事業を代替することが可能だ。例えば微信はショートメールの代わりになり、さらには通話やMMS(マルチメディアメッセージングサービス)の代わりになることもある。これは最大の脅威だ」と語った。