■2つを同時に得ることはできない
日本の虫のいい計算ではTPPとFTAのどちらも得ることが最も理想的な結果だが、それは不可能だ。TPPはFTAよりもランクが高い。これは実現がより困難なことを意味する。
魏氏は「経済的観点から分析すると、中日韓FTAが日本にもたらす利益はTPPを上回る。難しさから言うと、日本国内の抵抗が大きいため、TPP交渉はより困難だ。だが日本にとってTPPが持つ意義は主に政治的なものだ。日本は米国に迎合し、米国の力を借りて中国との均衡を図るため、米国の誘いを断ることはできない。このため日本は各貿易協定の間でふらふらし、経済的利益、政治的利益を天秤にかけ続けており、いずれか一方を断ることができずにいる」と説明。「TPPとFTAは互いに衝突する。現在日本は中韓とFTA交渉を行っているが、米国の圧力は明らかであり、米国を顧みないことは難しい。中日韓FTA交渉に熱意を傾けても、ひとたび国内のTPP反対勢力を上手く片付ければ、TPP交渉によりのめり込むだろう」と述べた。