米国の「ニューズウィーク・デイリー・ビースト」のサイトは4月9日、「中国のビジネス界:成功するにはまず結婚」と題した記事を掲載した。内容は以下の通り。
中国には「老板娘」という言葉があり、もとは「社長の妻」の意味で、今は女性社長も指す。そして、中国では夫婦がともに会社を経営するケースが多いため、「会社の権力を握る社長の妻」という意味も含まれている。
屋台から大企業まで、こうした夫婦コンビはよく存在する。オンラインショッピングサイト「当当網」を創設したのは李国慶・兪渝氏夫婦で、現在、両氏はそれぞれ社長と会長を務める。そして、潘石屹・張欣氏夫婦は中国大手不動産会社の一つSOHO中国を有し、それぞれ会長と社長を務める。
中国では、結婚に際して物質を重視する伝統があり、多くの地方に嫁入り道具を準備する習俗がまだ残っている。社会保障がまだ行き届いていない中国では、西側より婚姻が重んじられる。結婚は夫婦2人だけでなく、それぞれの家族の幸せにもかかわるためである。企業合併に伴う結婚も不思議なことではない。
ブリティッシュコロンビア大学のアイミ・オサイ社会学教授は、「米国の女性は長期にわたってビジネスから除外され、つい最近ようやく活躍するようになった。しかし、中国の経済の繁栄や企業の成長環境は、米国の成長期に比べて女性に遥かに有利である」との見解を示した。
また、仕事と私生活をはっきり区別する傾向がある米国人に対し、中国人は家族を起用する傾向にある。オサイ教授は、「中国人は家族経営をより重視している。米国なら非難されるかもしれないが、中国では別に悪いことではないと考えられる」と語った。
ところが、現実にそうではない一面もある。これまではゼロから起業したビジネス界の大物が尊敬されてきたが、経済成長にともない、財産を受け継いだいわゆる「商業エリート」への不満が噴出し、家族内雇用の傾向に歯止めがかかる可能性がある。なんにせよ、取締役会議で夫婦けんかがよく起こる会社は投資先には向いていないだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年4月11日