----日本は食品生産の各サイクルをいかに管理しているか。
王さん:食品生産企業では、商品そのものの品質基準、および作業員や生産環境の衛生に関する条件があり、いずれも厳しい管理とモニタリングを受ける。焼酎の小規模な醸造所で働いている友人は、簡単な原材料の分割加工を行っているが、食品の洗浄から道具の消毒・服装・作業環境に至るまで安心できるものとなっている。小規模な醸造所でさえそうなのだから、実力を持つ大企業はより厳しい管理を行っている。食品を処理する際、周りの人は「危険性はないか」、「安全のために」などを頻繁に口にしている。売り手も買い手も、高い安全意識を持っている。
行政監督面で、日本の監督管理部門は危機管理体制の構築を重視し、危険の発生を予防している。食品安全委員会は食品安全法に基づきリスクを分析し、厚生労働省、農林水産省、消費者庁などの行政部門は、食品衛生法および飼料安全法に基づきリスクを管理している。これらの部門は常に専門家の意見を政策に活かし、生産流通情報を公開するなどして、消費者に全フローを十分に理解させている。
日本のレストランにとって、消費者の口コミは極めて重要だ。道路沿いには多くのレストランがあるが、通常は面積が広くなく、リピーターにより人気を蓄積している。若者はメディアの紹介や人気指数を参考にし、レストランを選択している。人々の保守的な思想により、レストランは気を抜けなくなっている。一度の食品安全事故により営業停止に追い込まれ、二度目のチャンスなどはないからだ。