安倍政権が放った「3本の矢」の効果は鮮明だ。今年の日本株式市場は活況で、これまでに株価が45%上昇した。これは経済緩和政策と大きな関係がある。一方で今年1~3月期の経済成長率は3.5%と、輸出だけでなく、内需の消費支出も好調だ。
ただ、日本の経済刺激策が長期的に有効かに疑問を抱くエコノミストも少なくない。「ミスター円」こと榊原英資氏は経済サミットで、「為替レートは安倍政策の重点ではない。日銀が積極的な金融政策をさらに推し進める可能性は低い。アベノミクスでより重要なのは拡張的財政政策と投資刺激で、それこそが日本の経済構造を決めるカギになる」と述べた。
ミスター円が指摘するように、アベノミクスが成功するかのカギは経済構造の調整が成功するかにかかっている。成功すれば、日本経済は成長の原動力が確立される。