中国は長期的に貿易黒字を続けて おり、外貨準備の基数が大きいことから、日本国債への投資開始からすぐの2010年には、米国を超え、日本最大の海外債権国になった。「中国の日本国債への投資には、日本との金融協力を 強めたいという意図もあった。日本政府も中国債の投資購入を認可され、こうした動きは、人民元の国際化を促す役割を果たし た」
田主任によると、中国にとって は、巨額の外貨準備をいかに合理的に処理するかが難題である。とりわけ近年ホットマネーが大量に流れ込んでいることで、処理 の難度はさらに高まっている。ただ日本国債への中国の投資を分析する際には、次の二つの点ははっきりとしているという。
第一に、中国が保有している日本 国債は2000億ドル近くで、日本国債総額に占める割合は2%前後にすぎない。日本国債は主に、日本国内の各種金融機構と国内投資家が保持しており、海外投資者の保 有率は9%に満たない。