絶滅が心配されているナガスクジラの肉を犬用の鯨ジャーキーに加工して販売している「みちのくファーム」(本社・東京)に対して、動物保護団体が28日、抗議の声明を出した。北京晨報が報じた。
■アイスランドのクジラを犬用スナックに加工か
同社は、アイスランド沖で捕獲されたナガスクジラの肉を犬用の鯨ジャーキーに加工して、ウェブサイトで60グラムあたり609円、200グラムあたり1680円、500グラムあたり3780円で販売している。ウェブサイトには「低カロリー、低脂肪、高タンパクの犬用おやつ」との宣伝文句が書かれている。
「イルカ&クジラ・アクション・ネットワーク(IKAN)」など動物保護団体4団体は同日、「犬用のおやつ製造のために、絶滅のおそれある種の肉を使用することに、環境保護の観点から、あるいは経済的見地から、どのような必然性があるのか大いに疑問を抱いている」とする抗議文を発表。「アイスランドは鯨肉の新たな市場開拓を試みており、2013年には180頭を超えるナガスクジラを捕獲する用意がある」としている。
IKANの倉澤七生・事務局長は「業者がクジラ肉の犬用おやつを販売する理由として考えられることは、ほかと少し違ったものをステータスと思う富裕層をターゲットにすることだ」と非難する。