列車は10時に、時刻通りに北京西駅を出発した。この1990年代に建設された駅は、北京最大の「中国の風格」を持つ建築物で、アジア最大の駅の一つだ。17分間の運行を経て、列車上の電子掲示板に「308km/h」という赤色の数字が表示された。これは驚くべき情報を伝えている。世界最長の高速列車路線「京広高速鉄道」の8時間という乗車時間は、誇張でないことが分かる。6月11日付独フランクフルター・アルゲマイネ・ツアイトゥング紙が伝えた。
京広高速鉄道は昨年12月26日(毛沢東の誕生日)に開通した。毛沢東は執政中、列車移動することが多かった。中国は20世紀初頭より、鉄道の建造に力を注いでいる。中国の多くの都市は現在、新たな高速鉄道の発展を重視しており、その他の都市の経済と密接に結び付けようとしている。
列車が安定運行状態になると、女性が中国語と英語で「おタバコはご遠慮ください」などのアナウンスを開始した。列車全体が満席だった。二等車の価格は約100ユーロで、一等車は約160ユーロ、グリーン車はさらに350ユーロ弱だ。今年の旧暦の正月、中国では2億人以上が列車で帰郷したが、この価格を支払えるのはそのうちの一部だけだ。昼食にも大きな格差が反映されている。二等車の乗客は食堂車で列に並ぶが、一等車は食事が送られてくるのだ。