新興国がターゲットに
21世紀に入ってからも日本は活発に産業スパイ活動を実施している。文部科学省は2003年に研究開発戦略センターを設立し、名古屋大学研究生院教授、ノーベル化学賞受賞者の野依良治氏がセンター長に就任した。同センターの職員は各種データバンク、情報網、個人との連絡を通じ、各国の科学技術の発展状況を分析し、各国が実施中の科学研究プロジェクトおよび最新の成果を収集し、日本が重点的に発展させるべき分野、講じるべき措置などを分析・選択している。
日本の産業スパイ活動には常に明確な目標があり、異なる時期に異なる重点分野・目標を設定していることが分かる。1970−80年代の重点は電子科学技術産業で、その後は遺伝子やナノテクノロジーなどの新興産業にターゲットを移した。1970−80年代の産業スパイの主な対象国は米国や西欧などの先進国であったが、現在は中国などの新興の大国が重点目標になりつつある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年6月17日