国家統計局がこのほど発表した今年5月の全国大・中都市70カ所の住宅販売価格の動きをみると、国内市場の住宅販売価格は13カ月連続で上昇した。価格が上昇しているだけでなく、上昇ペースが速まっている。新築物件の販売価格の前期比上昇率が最も大きかった都市は2.9%に達し、年率換算では35%を超えることになる。また前年同期比上昇率が最も大きかった都市は15.5%に達した。「京華時報」が伝えた。
現在の中国住宅市場の様子をみると、特に一線都市では、販売量が急激に減少しても、これにともなって販売価格が低下せず、逆に上昇している。ここからわかることは、現在の不動産市場は完全に投資が主導する市場だということだ。そうでなければ販売量の減少にともなって、価格も低下するのが普通だからだ。このような市場では、販売量の多寡によって販売価格は変化しない。販売価格を決めるのは住宅市場での販売価格に対する投資家の予測だ。これはつまり、住宅の供給量を増やして価格上昇を抑えようとするやり方は成り立たないということでもある。