このため、中国経済のアップグレード版を構築し、経済発展方式の根本的な転換を実現することで、国民経済と社会の発展を全面的に科学的発展の軌道にのせる必要がある。
2013年3月の両会(全国人民代表大会・全国政治協商会議)以来、新指導部は中国経済のアップグレード版を構築するという、重要な構想を示した。この構想は中国共産党中央委員会、中国国務院の「科学的発展をテーマとする」、「経済発展方式の転換の加速を基線とする」という発展構想の継続・延長であり、中国経済が新たな戦略的チャンスを創造するカギである。これは科学的発展を実現するというテーマの要点を押さえ、経済発展方式のモデルチェンジの加速という基線の「突破口」を見出しており、綱挙目張(要点を押さえれば自然に解決される)の作用をもたらすだろう。
経済のアップグレード版の構築の本質は、経済発展の根本的なモデルチェンジの実現だ。これは「発展の加速」から「科学的な発展」に、不公平な発展から公平な発展に、「ブラックな発展」から「グリーンな発展」に変わることだ。経済のアップグレード版には、次の5つの内容が含まれる。(1)イノベーション発展。イノベーションの原動力を強化。(2)グリーン発展。エコ文明発展の道を歩む。(3)調和的な発展。各種重大関係の調和を図る。(4)発展の共有。国民生活を優先し、公共サービスを均等化する。(5)ウィンウィンの発展。さらなる開放により共に発展し、相互の利益を拡大する。