これまで保守的で動きの鈍かった日本のホンダだが、このほどラストスパートをかけ始めた。今年4月に行われた上海モーターショーで高級車「アキュラ」の現地生産を発表し、7月17日には広汽集団とホンダがアキュラブランドの中国事業発展計画をめぐって基本合意に達し、16年をめどに広汽ホンダがアキュラの生産をスタートすることが目標に掲げられた。現地生産の決定から協力パートナーの確定までわずか3カ月弱で、業界の最速記録を塗り替えた。「中国青年報」が伝えた。
アキュラは日産自動車の「インフィニティ」に続いて2番目に現地生産を発表した日系高級車ブランドで、日系高級車の先輩格「レクサス」が態度を決めかねているのとは対照的だ。ホンダ中国法人の朱林傑スポークスマンは、「広州ホンダによるアキュラの生産は主に生産開始の時期と生産効率などの各要因を考慮してのことだ。できるだけ早く生産をスタートしようとするなら、生産効率が非常に重要になる」といい、このため広州ホンダをアキュラ国産化の協力パートナーに選んだのだと説明する。
広汽ホンダの関係者によると、アキュラは広汽ホンダの広東省増城市にある第2工場で生産される予定で、この工場では現在、主にアコードを生産している。現在の情況から考えて、アキュラのために新しい工場を建設することはしない。第1工場は生産力に余裕がなく、第3工場は小型車を中心に生産するため、アキュラを第2工場で生産することがほぼ確定した。また第2工場はアコードクラスよりグレードの高い車種を生産する準備を整えてきた。現在、第2工場の年間生産能力は24万台で、将来的に生産ラインを増設する可能性もあるという。