人民元対米ドル相場は中国の為替改革実施以降の8年間で34%上昇している。また、適格海外機関投資家(QFII)制度が中国本土に導入されてから10年、その収益率は公式には発表されていないものの、専門家は34%を大幅に上回っているのは確実であるとの見方を示している。26日付中国証券報が伝えた。
◆QFIIの取引口座開設数が大幅増
2012年通年の人民元対米ドルレートは前半強気、後半は弱気で推移し、通年の上昇幅はわずか0.25%だった。そして、QFIIによる市場進出が加速したのも2012年である。
2003年に第1陣の海外機関投資家が初めてQFII制度の投資枠を認可されてから2013年6月までで、既に229の海外機関がQFII資格を取得している。2012年には72社の海外機関がQFIIの資格を取得し、過去最多を記録した。2013年上半期は23社の海外機関がQFIIの資格を取得している。投資枠を見ると、中国国家外匯管理局(外匯局)が発表したデータによれば、2012年以降の1年6カ月の間に、海外機関投資家に付与された新規投資枠は218億2300万米ドルに達している。これまでに付与された投資枠の累計総額が434億6300万米ドルであることから見れば、この1年半の間に付与された新規投資枠は、2003年から2011年までの9年間の合計に相当する。
外匯局が発表した報告書によると、2012年、QFIIによる資金純流入額は77億米ドルに達し、前年に比べ8.8倍増となった。これで、QFIIによる資金流入額は累計で297億米ドルとなり、56億米ドルの累計流出額を差し引いた累計純流入額は241億米ドルに達した。