▽量的緩和政策のメリットとデメリット
江副院長は次のように話す。アベノミクスを俯瞰すると、量的緩和政策が最も大きな部分を占めており、これは西側世界における市場経済の発展ニーズに対応したものだ。安倍首相の新しい公共投資計画やインフレによって経済発展を喚起するという構想は、国内外の市場で確かに一定の成果を挙げた。だが弊害も多くあり、たとえば日本の株式市場はこのほど激しく変動し、国債の発行にマイナス影響を与えた。特に国債への影響によって、日本国民の貯蓄を有効な社会投資に変換することが難しくなった。
宋博士も次のように指摘する。量的緩和政策は確かにアベノミクスの注目点だが、今の日本社会は非常に複雑で、社会全体で多くの問題を抱えている。人口高齢化や高い失業率などだ。こうした要因が存在することにより、アベノミクスは重い荷物を背負って前に進むことを余儀なくされるとみられる。また安倍政権の経済政策の推進が地域の経済協力の深化にマイナスに作用する可能性もある。こうした状態が続けば、日本がアジア市場で孤立してしまうこともあり得るという。(編集KS)
「人民網日本語版」2013年7月29日