中央政府の構想では、上海自由貿易試験区の設立は「開放」によって逆に「改革」を強いる狙いがある。
対外経済貿易大学中国WTO研究院の張漢林院長の予測では、今後は自由貿易区内の企業が国外に商品を輸出する場合に人民元で決算でき、中国企業が国外から商品を輸入する場合も直接人民元で支払いができ、資金の流入、流出を開放することができるという。つまり将来企業は自由貿易区内で人民元の自由交換ができるということだ。
「将来自由貿易区は海外資金による国内の資本市場への投資限度額の制限、参入許可を徐々に開放するはず。海外資金が債券市場、株式市場、先物市場など中国の資本市場により投資できるようになる。また、これらの資本の撤退に対しても制限がなくなる」。上海交通大学安泰経済管理学院現代金融研究センターの潘英麗主任はこう語る。