貿易方面で自由貿易区は次々と貿易障壁を取り除いていき、貿易自由港に近づいていく。「上海自由貿易区は輸入商品に対してゼロ関税を実施する」と上海保税区域協会の卞祖耀会長は紹介。「通関制度も一層簡素化する。現行では貨物搬入前に申告が必要だった関税監督管理を改革し、積荷明細書事前申告管理制度の構築で搬入後の申告を認める」。
このほか資金導入、対外投資についても、上海自由貿易区ではより「自由」な政策が享受できる。区内の内外企業は区内における貿易の自由、人員の出入りの自由、貨物の搬入出の自由、通貨流通の自由、貨物保管の自由といった5つの権益のほか、ネガティブリスト管理モデルが検討されている。張院長によれば、「ネガティブリスト」とは、どの業界には開放しないことや、制限が存在することを明確に告知する表のこと。その他は原則として規制がないのだという。