工業生産額のうち、鉱業・電力・天然ガス・水道の生産額を除いた製造業のみを例とすると、中国の2007年の生産額は米国の62%であったが、2011年にはこの数値が123%に膨れ上がった。2011年ばかりでなく、中国と米国のこの差は、2012年と2013年も拡大を続けた。
米国の衰退のみならず、世界には中国に追随できる国は存在しない。2011年の中国の工業生産額はドイツの346%、日本の235%に達した。
世界の構造変化の裏側にある意義を分析すると、中国の工業生産額の拡大が含む深い意義と影響は工業そのものをはるかに上回っている。これは中国の1人当たりGDPの成長、人々の生活水準の向上に対して、重要な作用を持っている。その他の経済分野、とくにサービス業と比べ、工業は生産効率を最も急速に引き上げやすい分野である。そのため欧州と日本の工業生産額の減少、米国の成長の停滞は、中国が先進国との生産効率の差を縮めていることを意味する。