工業生産額の急増により、中国は人民元相場の大幅な上昇の圧力を適切に消化できている。これはさらに積極的な効果を直接的にもたらしている。中国の輸入コストが減少し、人々の生活水準が引き上げられているのだ。
しかしながら、中国は大きな進歩を実現したからといって、その成果を過大評価することはできない。中国の工業生産額は米国を大きく上回っただけであり、米国は依然として世界の実質的な技術リーダーだ。中国がこれに追いつくためには、相当長い期間が必要だ。世界各国の収入を見ると、米国の工業企業の収入は中国企業の4倍に達している。中国の工業企業の収入は、2007−2013年にドイツを抜き、世界3位になった。
米国は100年間に渡り、工業のリーダーとしての座を他国に明け渡したことはなかった。中国は現在すでに世界一の工業生産国の地位を確立しており、中国経済発展の重要な一歩となった。世界工業構造の変化は、中国のみならず世界経済にとっての歴史的な時である。(筆者:ジョン・ローシー 中国人民大学重陽金融研究院高級研究員)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月3日