国際決済銀行(BIS)が15日に公表した報告書によると、国際融資(国境を超えた銀行融資)の世界シェアで、日本の金融機関が1990年代後半以来、再び首位となった。ロイター通信が15日付で報道した。
BISが世界各国における国境を超えた銀行融資を統計したところによると、日本の金融機関における国際融資の残高ベースのシェアは2013年3月末時点で13%となり、2007年年始の8%を大幅に上回った。日本の金融機関は新興国やカリブ海沿岸諸国、アメリカへの融資を大きく伸ばしたことにより、アメリカとドイツの銀行を抜き、世界最大の国際融資国となった。アメリカとドイツの国際融資の世界シェアはそれぞれ12%と11%で、いずれも日本を下回っている。また、イギリスとフランスのシェアは10%だった。BISは「海外融資の大幅な拡大は、主に国内貯蓄の規模が巨大なことが下支えとなっている」との見方を示した。
しかしながら、日本の金融機関の海外融資の規模はバブル経済に沸いた1980年代末にはまだはるかに及ばない。当時の国際融資のシェアはピーク時には39%に達していた。しかし、1990年代にバブルが崩壊すると、景気低迷により銀行の国際融資は著しく縮小した。それから20年が経過し、6年前にようやく回復に向かい始めたのである。
BISはまた、「2013年第1四半期、中国、ブラジル、ロシアが受けた国際融資の規模は急速に拡大している」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月17日