財政とバブル経済の相互作用に警戒する必要がある。現在の日本財政の苦境は、バブル経済が密接に関係している。ある意味において、1980年代後期に出現した日本のバブル経済は、惰性で成長速度を追求してきた日本政府の刺激策によって形成されたもので、「追いつけ」の過程を終えた後に経済モデルの転換に成功しなかった結果でもある。バブル経済の「繁栄」には見せかけの部分があるが、政府の税収は増加し、財政再建目標の期限通りの達成を後押しした。
だが、全てのバブルはいずれ弾ける。日本の教訓はバブル経済を認識するのが遅すぎ、「膨れ上がった風船の空気をゆっくりと抜く」タイミングを逃したことだ。政府がこの「風船」を一気に突き破った結果、「球体」が破裂して、経済と社会に手痛い打撃を与えた。