中国江西省・南昌市に位置する東華理工大学応用技術研究所によると、同大学の湯彬教授率いる研究チームが研究開発を行っている中国初の油田・ウラン鉱床の中性子探査装置が先般、油田探査試験を成功させたことが明らかになった。試験の結果、当該の中性子探査装置はウラン鉱床の品位、厚さ、埋蔵量等を直接確認することができ、検出限界値は百万分の一まで達している。専門家は、この装置の開発によって、中国のウラン鉱床の探査技術は革新的なブレークスルーを成し遂げたとの見方を示している。
湯教授は「通常のガンマ線測定法によってウラン鉱床を正確に探査するためには二つの条件が必要である。一つは鉱床が生成されてから250万年以上であること、もう一つは鉱床が破壊されていないこと。しかし、この二点を満たす鉱床は少なく、砂岩型のウラン鉱床ともなれば、もっと少ない。原位置抽出法によってウランを採掘する際、ウランとラジウムの化学的な性質の違いを利用してウランだけを採掘するため、鉱床のウランとラジウムの埋蔵量は著しくアンバランスな状態になり、鉱床に残っているウラン埋蔵量を正確に測定することができない。現在、ウラン埋蔵量を直接探測する技術を有するのはロシアとアメリカだけである。しかし、『予測可能』な近い将来、中国が独自に研究開発した世界最先端の水準を誇る中性子探査技術は、ウラン鉱床の探査・採掘で応用される見通しである」と述べた。この最新技術とその展望には専門家だけでなく、鉱業分野も大きな期待を抱いている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月22日