同委の報告によると、昨年9月、カネボウは白斑をめぐって医師からの通告を受けており、この時点で適切な解決措置を取るべきだった。今年5月になってある病院がカネボウ製品により白斑症状が出現することを確認したが、カネボウが関連製品の回収措置を取ると発表したのはそれから2カ月後のことだった。この問題の責任を明確にするため、カネボウ化粧品は夏坂真澄社長と宮内一会長が月額報酬の50%を6カ月間、取締役執行役員など8人が10-40%を6カ月間返上することを決定した。
白斑問題の「主犯」はカネボウが新たに研究開発した医薬部外品有効成分「ロドデノール」である可能性が高い。国家質量監督検験検疫総局(質検総局)がこのほど確認したところによると、カネボウはロドデノールを化粧品の新たな原料とすることを認める行政許可の申請を提出したが、中国の関連主管部門の安全性テストに合格しておらず、同成分を含む化粧品はまだ輸入衛生許可証を取得していない。よって中国の出入国検査検疫機関の検査に合格して中国国内に輸入された製品には、同成分は配合されていないことになる。だがこのほどついに、台湾地区で白斑の被害者が確認された。ある市場関係者によると、中国市場で売られている製品の品質に問題がある可能性は排除できず、消費者はカネボウ製品に対して慎重な態度を取る必要があるという。
カネボウは大手化学メーカー・花王株式会社の子会社だ。「インプレスIC」、「ブランシール」、「SUISAI」といったブランドの製品は淘宝などのインターネット市場で非常に人気がある。これらの製品を取り扱う店舗には、「日本から直送 香港で代理購入」をうたうところもある。