日本航空(JAL)は7日、欧州の航空機製造大手エアバスとの契約に調印し、中・長距離路線で利用するエアバス「A350」31機を注文したことを明らかにした。総額は約95億ドルだ。JALはこのほか型番未定のA350を25機注文する契約も交わした。エアバスのファブリス・ブレジエ最高経営責任者(CEO)によると、この契約はエアバスが今年に入って受注したA350の注文で最も大きなものであり、日本市場からの注文としてもこれまでで最大だという。人民日報が伝えた。
ある日本メディアによると、JALがこのたびエアバス機を選択したことは、米ボーイング社が「覇権」を唱える日本の航空産業の局面に挑むことに他ならない。今回契約されたA350は2019年の運航スタートが予定される。JALが保有する214機のうちボーイングの「777」は46機あり、これらは今後2-3年で次々に退役の時期を迎えるという。
長年にわたり、日本の二大航空会社であるJALと全日本空輸(ANA)はエアバス機よりボーイング機をより多く購入してきた。1980年代には、日米間の貿易摩擦が拡大を続ける中、1機あたりの価格が100億円を超えるボーイング機が貿易摩擦解消のための必然的な選択となり、JALとANAはボーイング「787」の世界最大のお得意さまになった。だが787には引き渡しの後れや度重なる故障があり、JALは機体を多元化してリスクを低下させたいと考えるようになった。