JALの植木義晴社長が記者会見で述べたところによると、A350を選択したのは、安全性と経済性を総合的に考えた結果だ。ここ数年来、航空産業の需要の伸びの鈍化や燃油価格の高騰により、JALの業績は思わしくなく、コスト削減が喫緊の課題となっていた。A350は胴体と翼にカーボンファイバー強化プラスチックを大量に使用しており、同タイプ機より燃油を25%節約できる上、メンテナンスも容易だ。こうしたメリットがあるため、A350は故障が相次ぐボーイング787の競争相手になることができた。
エアバスのベルギー法人の社長は8日、取材に答える中で次のように述べた。JALの今回の動きはエアバスにとって朗報だ。A350が成功した作品であることを証明すると同時に、16年に市場に投入する予定の「A350-900」のバージョンアップ機「A350-1000」の成功を暗示させる積極的なシグナルを発したことになるからだと述べた。A350-1000はワイドボディ機の中で最大の航空機であり、機体はより長く、より広くなり、最大350人の旅客収容能力がある。航続距離は約1万5600キロメートル、標準価格は3億2060万ドルだ。この型の航空機の需要は大きく、18年までは供給に余剰はない。