「私から世界へのメッセージは、米国はこれまでずっと債務を履行してきたし、今後もそうだということだ」。オバマ米大統領は8日午後のホワイトハウスでの記者会見でこのように述べ、米政府が債務不履行(デフォルト)に陥る可能性への全世界の懸念を和らげた。記者会見に先立つ24時間の間に、米国最大の債権国である中国と日本の財務高官が公に米国に警告を発していた。中日だけでなく、国際通貨基金(IMF)、シンガポール首相、欧州も米国の両党が私利のために世界に累を及ぼすことを恐れ、不満を表明していた。環球時報が伝えた。
「世界中が米国が初めてデフォルトに陥る可能性について考えているが、デフォルトのもたらす潜在的災禍を中日両国以上に恐れている国はほとんどない」。米クリスチャン・サイエンス・モニターは8日「アジアの政策決定者とアナリストは米国のデフォルトが何をもたらしうるかを知らない」と指摘した。北京の龍洲経訊諮詢公司のエコノミストは「率直に言って、その世界金融市場への影響を本当に知っている人はいない。前例がないからだ」と述べた。
「アジアは安心してよい。米国がデフォルトに陥る可能性は極めてわずかだ」。香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは9日付で「中日の懸念は意外ではない。だが米財務省には今も毎日100億から150億ドルの税収があることを考えると、年末までに償還期限を迎える510億ドルの債務利息の支払いに問題はない。償還期限の延長を政府が認めることで、元本償還にも困難は生じないはずだ」と指摘した。