東京都上野のダイヤ専売店は近頃忙しくなっている。彼らが集めた中古ダイヤの市場価値が高騰しており、収益が期待できるためだ。ダイヤを取り扱う某商社の職員は、金庫からダイヤを取り出し、「1.8キロで、価値は少なく見積もっても12億円に達する」と述べた。小粒のダイヤでさえ高額なのだから、数カラットのダイヤについては別途で交渉が必要だ。
しかし日本社会の消費は飽和しており、毎年300-400億円規模の新しいダイヤを輸入するため、中古ダイヤは日本国内市場で販売が難しい。
ダイヤを取り扱う日本の商社は、香港に目を向けた。香港は世界の高級品が集まる地で、東京から飛行機で約5時間しか離れておらず、毎年4回以上のダイヤ国際交易会が開かれる。彼らは中古ダイヤの詰まったバッグを持ち、新興経済国で新たに誕生した富裕層の財布を狙っている。彼らは香港を通じ、日本をダイヤを産出しないダイヤの輸出大国にしようとしている。
これはまず、インドの宝石商の興味を引いた。ある競売では、インドの2社が日本の10カラットの中古ダイヤを競り合い、最終的に3500万円の価格で落札された。またあるインドの商社は、1億2000万円の価値を持つダイヤが詰まったバッグを獲得し、ビニール袋に詰めて会場を後にした。