安全保障を主とする「安倍外交」と国内経済の回復を基本とする「アベノミクス」の間には一体どういった関係が存在するのか?これらの間にはこれまで気づかれなかった戦略上の因果関係が存在するのか?
「安倍外交」と「アベノミクス」は切っても切れない表裏一体の関係にあり、両者が形成する高度に密接な戦略的相互作用は水面下の戦略的共謀の基礎の上に成り立っている。つまり東アジアの変局と米国の極東戦略の大調整をきっかけに、従来の地政戦略と熟練した外交手法を使い、「戦略的撹乱」によって対立と衝突を生み出し、中国に対する唯一無二の地政的優位を非常に巧妙に強大な経済地理的優位にすり替え、再び台頭しようとしている。「安倍外交」は「アベノミクス」の精髄であり、その基本戦略の前提でもある。そして「アベノミクス」は「安倍外交学」が目指す最終的な方向性で、両者は正比例の関係にあり、論理的に高度に一致している。