トヨタを見ると、中国では10モデルあまりの車種を生産しているものの、いずれも古いものであり、市場の需要に即していない。典型的な例を挙げると、発売されてから6年以上が経過しているカローラは、2010年にリニューアルモデルが打ち出されて以来、次世代モデルは今年年末にようやく中国で発売される見込みである。しかし、その次世代モデルは欧米諸国や日本ではすでに、レンタカーとして流通している。
製品と技術は表面的な問題であり、背景に隠されているのはトヨタと中国側の合弁会社の関係である。近年、トヨタと合弁パートナーとの間には大きな問題や衝突は起きていないものの、2社ある合弁会社とトヨタの信頼関係が弱いことは業界内周知の事実である。長年、トヨタはその技術的な優位性を利用して、南北に拠点を構え、中国企業間、地方政府間の競争関係を形成し、大きな利益を得てきた。しかし、フォルクスワーゲンやホンダなどといった外資企業が中国市場への重視度を高め、市場戦略を修正し、合弁パートナーとの信頼関係を強化したことにより、トヨタの戦略が時代に順応できないことはより一層はっきりしてきたのである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年1月21日