中国のスマートフォンメーカーの2014年の世界での販売台数は前年の2.5倍となった。韓国のサムスンと米国のアップルに続く世界3位の座を巡る争奪戦が繰り広げられており、中国各社は日韓の企業を超え、スマートフォン分野で優位に立ちたいと考えている。14年の世界需要はわずか20%の伸びとなる見通しで、競争は更に激しくなることは間違いない。「日本経済新聞」が1月16日に伝えた。
スマートフォン市場で現在3位につける華為技術は、2014年の販売目標を13年より50%多い8000万台に設定。同社は6.1インチの大画面モデルを海外で販売し、端末事業の劉江峰副総裁によると、欧州や中東などの市場で販売を拡大する方針だという。
米国の調査会社IDCの統計によると、2013年7~9月の華為の販売シェアは4.8%だった。中国の聯想集団、韓国のLGエレクトロニクス、「酷派(CoolPad)」ブランドを保有する中国宇龍計算機通信科技有限公司はシェア4%を巡って競争を展開。劉江峰氏は、華為は「優位性が際立つ3位」を目指し、将来的には1位を獲得したいと話す。
聯想は7000万台の販売を目指す。2013年の同社の販売台数は約5000万台で、14年はこれまで発展が遅かった欧州や東南アジア市場に力を入れるという。そのほか、パソコンと連動させた使用方法についても検討する。
酷派は2014年の販売台数を13年より5割多い6000万台にする方針。米ラスベガスで行われた家電見本市「国際コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)」で、同社は海外市場向けに開発した5モデルを展示した。価格を60~200米ドルの低価格に設定し、市場シェアを広げる方針。
シェア約3%の中興通訊(ZTE)は米国プロバスケットボールリーグ(NBA)と広告面の協力を展開。「着用型端末」として、腕時計型のモデルを売り出す。同社の曽学忠副総裁は、2014年は13年より50%多い6000万台を販売したいと話す。
日本企業では、ソニーが北米と中国に進出する。2014年度の販売台数を13年度の4200万台から約6000万台に増やす目標。LGエレクトロニクスの幹部は、「カーブ・大画面のスマートフォンや着用型端末などで中国企業に反撃する」と表明している。
しかし、世界の需要の伸びは遅く、価格競争が繰り広げられることは間違いない。IDCは、2013年はスマートフォンの平均価格が337ドルに低下したが、17年にはさらに265ドルに下がると予測している。各社はコスト削減だけでなく、コンテンツなどのサービスを通して利益を出すビジネスモデルを確立する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年2月5日