市場参入などの問題で大きな不一致が存在することから、日米両国はこのほどシンガポールで開かれた閣僚会合で成果を得られなかった。日本は、日米の関税問題を巡る大きな不一致によるTPP交渉の遅れが長期化することで、中国側の立場が強硬になることを懸念している。日本側は、中国が日本に対して、長く保護されてきた農産物(水産物を含む)市場を開放するよう強く求めていると発表した。韓国産業通商資源部の高官は、「日本は韓中自由貿易協定の進展に関心を寄せているため、今回の会合ではこれまでよりも積極的になる可能性がある」と指摘した。
中日韓にとって、農業は最も重要な難題だ。日本は農業で大きな譲歩を避ける可能性が高い。日本にとって、農業は敏感な産業で、国内産業の利益に関連してくる。中国の代表者は以前、「3カ国の敏感な産業の処理は、今後の交渉が直面する大きな課題となる」と指摘していた。日本の敏感な産業には農業、製鉄、エネルギーなどが含まれる。韓国は農業、エネルギー、衣料品・紡績などの加工業、中国は化学工業、自動車、サービス業が敏感な産業だ。相手国の敏感な産業と商品の処理は、難易度の高い技術的な問題だ。