▽観光:海外旅行業務取扱資格の条件が緩和、競争が一層激しく
休暇に海外旅行に出かける中国人が増えるに伴い、クレーム率も急速に高まっており、より良い選択肢を求める旅行者の声も増加している。
観光部門はこのほど、地中海郵輪旅行社(上海)有限公司が、上海自由貿易区において中外の合弁旅行会社としては初めて海外旅行業務取扱資格を取得したと発表した。これ以前、中国で同資格を取得した合弁旅行会社は3社のみだった(いずれも2011年に取得)。数が少ないため、中国の旅行会社に対して実質的な市場競争を形成していなかった。
中国の規定によると、旅行会社(国内・合弁含む)が海外旅行業務取扱資格を得るためには、企業設立から2年以上が経過し、不良記録がないことが条件となる。また、過去2年間の業務量、登記資本金などについても厳しい条件が設定されている。しかし、自由貿易区の細則では経営年数に関する制限がないため、業界内では、海外旅行業務取扱資格の取得条件が緩和されたと見られている。
観光業界の関係者は「我々は自由貿易区の緩和的な環境を利用し、アメリカン・エキスプレス社やドイツのTUI社といった海外の有名な旅行会社を誘致し、中国国内での業務展開を促進したいと考えている。このほか、CEPA(経済貿易緊密化協定)を利用し、香港の旅行会社の大陸部市場の開拓を後押ししたい」と語った。