中国のネット調査会社アイリサーチの統計によると、ネットショッピングが一層の発展を促されるのにともない、16年には中国のネット小売市場の規模は3兆7900億元(約6220億ドル)に、複合年間成長率は27.2%に達することが予想される。年齢構成をみると、90年代生まれの勃興と00年代生まれの成長の潜在力とが中国ネット産業の未来を決定づけると考えられる。13年には90年代生まれのネットカバー率は32%に迫り、14年は40%を超えるとみられる。80年代生まれや90年代生まれなどのネット普及レベルの高い層が消費の中堅的なパワーになり、ネットショッピングは生活により深く入り込み、より大きな影響を与えるようになる見込みだ。
地域別にみると、三線都市や四線都市により大きな開拓の可能性がある。先に淘宝網が発表した「全国県域地区ネットショッピング発展報告」によると、12年は県地域に暮らす人のネットショッピング件数は一人あたり平均54回で、一線都市・二線都市の39回を超えた。これに比例して、平均購入金額も県地域が一線・二線都市を上回った。
同報告によると、淘宝の成功の理由には中国で小売システムが十分に発達していないこともあるという。国家統計局が発表したデータをみると、12年の小売の伸びのうち59.8%は一線・二線都市以外の地域によるものだった。これまでの小売システムでは三線・四線都市の消費者は非常に限られた商品しか選択することができなかったが、淘宝モデルが地域的な制約を取り払ったため、これまで身を潜めていた購買力が急速に発揮されるようになったといえる。