日銀は再び金融政策決定会合を開き、現行の量的緩和策の維持を決定した。その重点内容は、紙幣印刷と流動性の拡大のままで、経済成長に向け緩やかな金融環境を創造する。
最も注目を集めているのは、日銀の量的緩和策の実施時期だ。日銀政策委員会の委員は年初より、年内に新たな金融政策を発表すると述べていた。日銀の黒田東彦総裁も、景気に持続的な疲弊の兆しが見られた場合、直ちに次の措置を講じると表明した。当初は、日銀が4月上旬に切り札を出し、消費増税による景気低迷を防ぐことが予想されていた。しかしこの予想はその後、7月上旬に変更された。多くのエコノミストは、日銀が4−6月の厳しい経済情勢を座視できないと分析している。ゆえに7月上旬は、日銀が攻勢をかける絶好の時期と言える。
ところが今回の金融政策決定会合は、新たな量的緩和策に対して慎重な態度を示した。黒田総裁は会合後の記者会見で新たな対策に触れず、記者の質問にも言葉を濁し、新たな量的緩和策の日程表についてノーコメントを貫いた。