米国のシンクタンク・ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所長によると、中国不動産市場はバブルなのではなく、評価額が高すぎるのだと思われる。中国人のレバレッジ率は比較的低く、彼らの所有する不動産開発業者の資産のシェアは限定的なものだ。よってスペインやアイルランドや米国のように経済に対して巨大な破壊力をもつことはあり得ないという。
住房・城郷建設部(住宅・都市農村建設省)政策研究センターの秦虹センター長は、「今年の不動産市場は種々の原因によって調整の年となったが、このことで不動産市場はまもなく崩壊する、崖から落ちるように暴落すると断定するような結論は、実際とかけ離れている」と指摘。基準となる数値の高さ、期待の低さ、貸出の資金不足が、2014年の不動産市場に影響を与える三大要因だが、現在の不動産市場には依然として大きな需要があり、市場が健全に発展する可能性はまだ十分にあるという。
▽不動産市場 年内は繰り返し底を打つ
実際のところ、一線都市・二線都市と三線都市・四線都市との間に格差が生じており、不動産調整の取り組みも地域によって差があることから、経済に与える影響も完全に同じになることはない。陳副会長によると、北京、上海、広州、深センといった一線都市は、産業構造や産業配置が成熟し、財政を支える要因が多様化し、経済の基盤は全体としてしっかりしており、不動産取引件数の減少が与える影響はそれほど目立たない。一方、一連の中小都市は不動産に対する依存度が確かに大きく、不動産市場が好調かどうかが現地の財政に与える影響は相対的に大きいという。