情報産業の基礎的な中心設備であるホストコンピュータの国産化は、国家情報安全を保障する重要な措置だ。中国市場は長期的に海外メーカーに独占されており、ホストコンピュータの国産化の難しさが伺える。人民日報が伝えた。
初の中国産ホストコンピュータ「天梭K1」(ITベンダーの浪潮集団が開発)が2013年に誕生し、中国は米日に続き最新のホストコンピュータ技術を把握した3番目の国になった。
天梭K1は利用者の国産設備への懸念を払拭し、海外メーカーの長期的な独占を打破できるだろうか?
◆ホストコンピュータとは?
浪潮集団総裁、高効率サーバー・ストレージ技術国家重点実験室長の王恩東氏は、「ホストコンピュータは8基以上のプロセッサを搭載できるハイエンドサーバーで、主に金融、通信、エネルギー、民間航空などの、国家経済の命脈に関わる重要業界の情報化に使用されている。銀行の預金管理システム、通信事業の通信網管理システムなどは、ホストコンピュータを主なプラットフォームとしている。ホストコンピュータは、経済・社会の情報化の中枢神経と呼ばれている」と説明した。
天梭K1が誕生するまで、中国のホストコンピュータ市場は長期的に海外メーカーに独占されていた。米国の3大手「IOH」(IBM、HP、Oracle)は中国の99%以上のシェアを占めており、その他のシェアは日本企業の富士通に占められている。
輸入ホストコンピュータによる独占は、中国の情報安全の潜在的な脅威となっている。政府によるサイバー攻撃、民間のハッカーによるデータ窃盗では、ホストコンピュータが重点的な目標になる。これが攻撃された場合、想像もできない悲惨な結果がもたらされる。