今後の輸出入情勢について、市場では第3四半期の増加率が第2四半期を上回ると予想されている。しかし世界経済の回復状況が複雑化していることから、中国の輸出入の未来の情勢を判断するためには、さらなる観察が必要だ。中国の上半期の輸出額は前年同期比0.9%増、輸入額は1.5%増となった。輸出額の増加率は、外需の回復が予想を下回ったことを示している。海外の経済回復が力を失っていることが分かるが、米国を代表とする今回の回復がこれまでとは異なり、単純な消費による刺激ではなく経済のリバランスを重視している可能性もある。国内を見ると、資源・環境・労働力などの制限により、一部の伝統的な輸出産業が国際市場での競争で、コスト力を失いつつある。また資金調達コストの高騰が、かつての輸出の優位性を弱めようとしている。輸入額の増加率は、内需の足場をさらに固める必要があり、国内経済の安定化の基盤が依然として脆弱であることを示している。
「中国証券報」より 2014年7月11日