シンガポール華字紙『聯合早報』(電子版)は7月20日、「人民元、徐々に世界に受け入れられる」と題する記事を掲載した。執筆者はHSBC資本市場人民元業務発展アジア太平洋地区主管の何嘉儀氏。記事の要約は下記の通り。
人民元国際化は緩慢だが、着実に進められている。人民元が真の世界的な通貨になるためには、世界で全面的・多層的なオフショアセンターを建設し、最終的に統一的かつ深みと流動性のあるオフショア人民元ネットワークを構築する必要がある。人民元国際化は、中国の次の金融改革を促し、資本取引をさらに開放し、金利の自由化を促す。
中国の通貨の実力は、現在の経済力と合致していない。中国のGDPは世界の12%に、貿易額は世界の12%に達しているが、世界の貿易決済における人民元の使用率は1%のみだ。世界2位の経済体、世界一の貿易国である中国が真の世界的な通貨を手にすれば、大きな利益を得ることだろう。