中国とロシアの天然ガスパイプライン東ラインロシア国内区間の起工式が1日、ロシア連邦サハ共和国で行われた。アナリストによれば、中ロエネルギー協力の「牽引車」にあたる天然ガスパイプライン東ラインの着工は「中ロ東ライン天然ガス協力プロジェクト覚書」を具体化する礎石となり、中ロ天然ガス協力が両国の指導者の合意に基づき計画的に段取り通り進んでいることを示している。
協力の成果大
中ロ両政府は今年5月21日、上海で「中ロ東ライン天然ガス協力プロジェクト覚書」に調印、中国石油天然ガス集団とロシアガスプロムは「中ロ東ラインガス供給購入販売契約」に調印した。契約によれば、ロシアは東ラインを通じて中国向けに2018年から天然ガス供給を開始。輸出量は年々増加し、最終的には年間380億立方メートルに達する見通し。契約期間は30年。
「両国のエネルギー協力は地理的条件に恵まれている。中国とロシアは山や川がつながり、隣接している。パイプラインの敷設によって迂回することなく直接エネルギーの供給が可能となり、資金やエネルギーの浪費の大幅な削減につながる」と李輝・駐ロシア中国大使は新華社の取材で話した。
李氏によると、両国のエネルギー協力には強力な相補性と互恵性があるという。ロシアはエネルギーの生産・輸出大国で、世界第2の石油輸出国、世界最大の天然ガス輸出国であり、石炭や原子力発電においても強力な基礎がある。一方の中国は、エネルギー消費大国で、石油の輸入、原油の消費、天然ガスの消費はいずれも世界の上位に入る。
2013年に中国は原油2435万トン、石炭2728万トン、電力35億キロワット時をロシアから輸入した。中ロ両国の過去最大の技術経済協力事業にあたる田湾原子力発電所1期プロジェクト(1号炉・2号炉)は試運転に入り、2期プロジェクトの3、4号炉も既に着工した。