日本車の中国市場における販売は昨年から回復を始め、今年の上半期には完全回復を遂げた。中国で生産されている日本車の販売台数は前年同期比14.97%増加、うち、乗用車は4.30%増加した。日本車の市場占有率は15.29%で、前年同期を0.51ポイント上回った。うち、乗用車の市場占有率が16.61%と、前年同期より0.16ポイント下回るにとどまった。しかし、7月に入り、日本車の販売台数や市場占有率は、マイナス成長に転じた。販売台数は前年同期比4.01%減の20万9600万台、市場占有率は前年同期より2.18ポイント低かった。うち、乗用車の販売台数は前年同期比11.88%減の14万6100台だった。新民晩報が報じた。
中国汽車(自動車)工業協会などが発行している「中国自動車工業生産販売速報」によると、7月、広汽トヨタの新型カムリ(レビン)とハイランダーの販売台数がそれぞれ、前年同期比37.47%減、25.87%減と、大幅に落ち込んだ。2車とも販売台数が1万台以下で、乗用車の販売台数前年同期比8.02%減の大きな要因となった。5カ月連続で前年同期比増を記録していた東風日産も記録が止まり、同月大苦戦を強いられた。同社の同月の販売台数は、5万7000台で前年同期比18.64%減だった。成長率も業界の平均を28.36ポイント下回り、販売台数は5位から8位に転落した。同月、広汽ホンダの販売台数は前年同期比15%減の2万7200台だった。アコードは、中級乗用車の10傑から姿を消し、中国専用モデル「CRIDER(中国語名:凌派)」に至っては、前年同期比30%減となってしまった。東風ホンダの販売台数も前年同期比35.60%減の1万2300台だった。うち、CR-Vは、SUV(スポーツ用多目的車)の5傑から姿を消した。元々販売台数が少ない長安マツダと一汽マツダは、CX-5やアクセラ、アテンザなどの新型車を投入し、一定の販売を記録したが、全体的に見ると、不人気のデミオやアクセラ、アテンザなどに足を引っ張られた形となった。
日本車の販売が7月に大きく落ち込んだのは、市場に潜む原因のほか、日本車自体の問題も関係している。