今年に入ってから「新常態(ニューノーマル)」という言葉が間違いなく世界経済分野のキーワードになっている。新常態は米投資業界でリーマンショック以降の経済成長が平均水準を下回るという現象を揶揄する言葉から来ている。西欧諸国の新常態はおおむね低成長・高失業・高債務という「一低二高」の言葉で締めくくれるが、我が国の新常態は独自の特色を持ち、「中高速・合理的構造・新原動力・多試練」という四つの特徴で総括できる、と専門家が指摘した。
経済のグレードアップである「新常態」
安定した経済成長ペースは中国の新常態が他国と異なる直感的特徴だ。国家情報センター範剣平チーフエコノミストの指摘によると、多くの国は8%を超える高速成長から一気に4%前後の中速成長へとペースダウンするが、中国は一定期間中7%-8%という中高速成長が保てながらの成長が見込まれるという。
「近頃、中国政府は景気対策の面で「定力」を持つべきだと再三強調しているが、経済構造の合理化とグレードアップを図る歴史的チャンスをしっかりと捉えようとする狙いだ。現在、資源消耗型や環境汚染型といった粗放型発展モデルが先細りしていく。我々はこのタイミングを狙って、行政のスリーム化と権力移譲、イノベーション奨励等を通じて特定分野に照準を合わせ、発展方式の転換・コストダウン・品質アップを図り、国際分業における中国のスマイカーブを両端の高付加価値エリアに向けて移動させなければならない」と武漢科学技術大学金融研究所の董登新所長が述べた。