00年から11年6月にかけては、不二越、日本精工、ジェイテクト、NTNのベアリングメーカー4社が日本でアジア研究会を発足させ、上海で輸出市場会議を開き、アジア地域と中国市場での価格引き上げの方針、引き上げのタイミング、引き上げ幅について話し合ったという。
国務院反独占委員会専門家コンサルティングチームの黄勇副代表(対外経済貿易大学競争法研究センター主任)は取材に答える中で、「いかなる行政処分も公開され、透明でなければならず、国家発展改革委員会が独占行為のあった企業に対する処分決定を公開したことは、社会が独占案件の一連の具体的な詳細部分やプロセスを理解するのにプラスになり、また中国の独占対策が絶えず専門的になり、透明性を増していることの現れであり、今後は独占に対する処分決定書の公開が当たり前のことになる可能性がある」と述べた。
▽透明性を強化し疑問に答える
このほど開催された世界経済フォーラムの夏季ダボス会議では、参加した国際ビジネス界の関係者の多くから、中国政府が反独占措置を採用する際には、法執行(エンフォースメント)の透明性を高めると同時に、企業とのやりとりにもっと力を入れるべきであり、こうすれば誤った見方を減らすことができるとの声が上がった。
実際、発展改革委は05年から「価格監督検査司の業務の重要事項の記録」を相次いで発表し、メディアが報じていない情報やあまり知られていない価格法と反独占法の適用の記録も公開した。今年9月2日には浙江省の保険産業の独占行為に対し1億1千万元の罰金を科すことを明らかにすると同時に、行政処分責任書を初めて全文公開した。こうした動きは、中国の反独占法の執行における透明性に対する外部の懸念を解消するためのものとみなされている。