高速鉄道の輸出は、産業チェーン全体の輸出を意味する。これにはプロジェクト建築、設備製造、車両、メンテナンスなどの各産業が含まれ、いずれも大きな利益を手にする。国家経済にとっても間違いなく朗報だ。
シンガポールとマレーシアを結ぶ新たな高速鉄道プロジェクトの入札が来年行われる。これにインドやタイが計画中の高速鉄道も含めると、東南アジア諸国の高速鉄道総延長は約1万キロに達する。
この巨大な経済効果を前に、後発者である中国が台頭するのを、日本が手をこまねいて見ているはずが無い。日本メディアによると、ある専門家は「たとえ0円でも、高速鉄道の受注を獲得しなければならない」と語ったという。もし中国がシンガポール・マレーシア・タイなどの高速鉄道を受注すれば、中国と東南アジアの関係が深まり、中国の影響力がより大きくなる。また、中国により多くの資源と利益がもたらされることになる。これは資源輸入国である日本にとっては望ましくない結果だ。
しかし中国の産業経済学者・白益民氏は、「中日両国の高速鉄道競争は、一触即発の危険な状態というわけではない。中国は主に、海外高速鉄道の建設を請け負っているが、日本の強みは車両の輸出。ゆえに中日の競争は同じレベルの競争とは言えない」と指摘する。(編集SN)
「人民網日本語版」2014年9月24日