中国観光研究院は20日に北京市で、「中国入境観光(訪中旅行・インバウンド国際観光)発展年度報告2014年」の発表会と入境観光イノベーション発展フォーラムを開催した。参加した専門家や学術関係者は、市場の全体的状況、観光客供給源の構造にみられる特徴、世界の海外旅行、観光客供給源の発掘、地域的特徴、今後の可能性の方向性といったさまざまな視点から、中国の入境観光市場を深く読み解いた。
▽低下傾向に歯止め
統計によると、2013年に中国が受け入れた外国人観光客数はのべ1億2907億7800万人で、前年比2.51%減少し、市場規模は世界4位となった。1~3位にはフランス、米国、スペインが並んだ。外国人観光客による外貨収入は516億6400万ドル(1ドルは約106円)で同3.27%増加し、米国、フランス、スペインに次ぐ世界4位だった。訪中外国人観光市場は国内外のさまざまなマイナス要因の影響を受けたが、のべ受け入れ観光客数と外貨収入を総合的にみれば、継続的な低下傾向に歯止めがかかったといえる。
13年の訪中旅行の10大観光客供給源は多い順に、韓国、日本、ロシア、米国、ベトナム、マレーシア、モンゴル、フィリピン、シンガポール、オーストラリアだった。今年は韓国からの観光客がのべ430万人に達するとみられる。同報告によると、訪中外国人観光市場が全体として低下傾向にある中、13年はタイからの観光客がのべ65万1700人で同0.63%増加したほか、英国からの観光客ものべ62万5千人で同1.07%増加し、フランスものべ53万3500人で同1.66%増加した。