米国のグローブ・アンド・メールは23日、欧米に向かうチャイナ・マネーと題して、「大西洋や地中海の美しい砂浜を買うのは、単純に投資機会を探しているというだけでなく、チャイナ・マネーが欧州に向かっている証左である」との記事を掲載した。主な内容は以下のとおり。欧州各国の首脳は、中国からの資金によって停滞している自国経済に刺激を与えたいと考えている。
米国に依存するのと同様に、中国の投資に依存することは国家の安全上や産業機密などの面で心配が残るが、中国の投資家から嫌われたくはないという。先週イタリアのレンツィ首相は「中国の投資家がイタリアを注目してくれるのは大変うれしい」と述べた。中国が欧州に投資する理由は、ユーロ危機によるチャンスをつかみたいということだけでない。3兆9000億ドルに上るドル資産の分散投資を図ることも目的のひとつ。
中国はアフリカや米国に投資しているだけではいけない。一方、こうした動きについて「中国の経済力によって、欧州各国が中国の政治上の影響を受けるのではないか」と一部に心配する声がある。中国の国営企業が共産党の外交手段としての役割を担っており、ビジネスとしての自身の利益を欲していないと見ているためだ。しかしそれは考えすぎだと多くの事業関係者は言う。「中国からの投資によってもたらされるメリットはいかなるリスクよりも大きい」と彼らは見ている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年10月27日