人民元対米ドル基準値は10日、225ベーシスポイント高の1米ドル=6.1377となり、7カ月半ぶりの高水準を記録した。一方で、同日の人民元対米ドル直物(スポット)レートは33ベーシスポイントの小幅高で引けた。11日付中国証券報が伝えた。
人民元対米ドル基準値大幅高の原因について、「同月の貿易黒字の大幅な伸び、人民元国際化で新たな進展が見られたことによる影響が大きい」と市場関係者が見ている。
一方で、「直物相場が小幅変動に止まっていることは、市場見通しの安定化、外貨決済における米ドルと人民元の売り買いの均衡が反映されている。短期的に人民元対米ドルレートがさらに上昇することもありうる。しかし、米国経済の好転による米ドル高観測の強まりや人民元レート双方向変動傾向の固定化を考慮すれば、今後は大幅な人民元高の可能性は低い」と指摘されている。
「中国証券報」より 2014年11月11日