基礎研究は米国の3分の1以下
ある統計によると、日本の科学技術全体の中で基礎研究の占める比率は14.5%しかなく、米国の50%やドイツの40%に比べきわめて小さい。科学論文の指数でも、日本の81に対し、イスラエル379、西欧295、アメリカ144と、いずれに対しても遠く及ばない。一般に日本は応用研究が得意とされているが、実際に米国などより優れているのは、生産や機械の分野だけである。ブレークスルーを必要とする技術開発分野ではほとんど遅れを取っている。また日本の大学には技術の育成に力を入れるところが多いものの、研究そのものを志向する大学はあまりない。設計や開発は企業でやるもので、大学ではやらないとい考えがあるためだ。
しかし、企業側も目先の利益に結びつかない基礎研究にあまり興味を示さない。 こうした中、日本の企業は今、事業再編、従業員の流動化、外国人経営者の招聘などに取り組むことで収益構造の転換につなげようとしている。しかし、効果はあまりない。やはり「革新力」が乏しい現状の体制を変えないことには、かつてのように日本が世界から注目されることは難しいかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年11月29日